「涼宮ハルヒの憂鬱」はポストエヴァか、という問題について

涼宮ハルヒの憂鬱」はポストエヴァか、という議論があるみたいですね。


ちょっと今日はハードな取材がありまして、今その準備をしていて、なにが論じられているのか十分にチェックできません。更にオタク修行中の身で非常に僭越だと思うんですが、ハルヒがポストエヴァというよりは、ポストエヴァ作品群のひとつ、という感じがします。


去年「ローゼンメイデン」を見たときの衝撃は忘れられない。それこそポストエヴァかと思いました。「かみちゅ!」もすごいアニメだった。そこに持ってきてハルヒでしょう。エヴァが富士山みたいにぽこっと高い「孤峰」だったとすれば、いまはヒマラヤみたく「山脈」になっているのではないでしょうか。もちろんハルヒは、その中でもとびきりの「高峰」と思います。


アニメという枠を超えれば、Fateにしてもひぐらしのなく頃ににしても、やはりポストエヴァ作品群という気がします。みんなエヴァの提示した問題のいいところをきちんと受け継いでいる。状況的にすごく恵まれている。


僕がオタク修行の取材をしようとした動機のひとつもそれで、ここからはまだまだすごいものが出てくると感じるからです。


だって日本の人口統計から見れば一目瞭然ですよ。僕らの世代(僕は庵野さんの一つ下の44ですが)は団塊団塊ジュニアに囲まれて、人口が非常に少ない。これでは競争も少ないし、いいものが一度できてもなかなか維持できない。今、作品作りの中核が団塊ジュニアに移って、オタクの数も増え、層も厚くなり、次々とレベルの高い作品が生まれる。みんな競争を乗り越えてきている。いいものが次々と出てくるのは必然と思います。